切恋 〜涙の君に恋して〜


扉の横からひょこっと顔を出す。

「あ、舞!

もう大丈夫なのか?」

心配そうに見つめる彼に

心を痛めながら嘘をつく。

「うん!

見ての通りピンピンしてるよー!」

…ちょっと不自然かな?

「なら、よかった。

ほら、帰るぞ。」

私のカバンを投げる。

夏川先生に挨拶をして、

診療所をあとにした。