切恋 〜涙の君に恋して〜


「はい。

私は東京からこっちに来たんです。

いろいろと訳があって、

この病院に通っていました。」

「そうですか…。

って、東京から?」

「はい。」

「僕には弟がいるんだ。

その弟が母のお見舞いに

行っているときにね、

女の子と歩いているのを見たんだ。

母が東京に行ってから、

弟の笑顔を見ることが

少なくなったんだ。」

驚いた。

いつも私には

笑顔しか見せなかったのに。