切恋 〜涙の君に恋して〜


肋骨の写真がいくつも並べられた。

「このに靄がかかっているのが

わかりますか?

これがあなたの病気です。」

怖くなった。

先生の顔が見れない。

私はただただ

並べられた写真を見ていた。

「今まで、本当に

過呼吸だけでしたか?」

過呼吸…だけ?

「咳が続くことは

ありませんでしたか?」

「咳ですか…?

たまに出ます。

1回出ると続けて出てきます。」

先生の目から光が消えた。

そんな気がした。

「それは、肺がんの

症状の一種です。」