切恋 〜涙の君に恋して〜


そんなとき、急に腕を引っ張られた。

上を見上げると光くん。

驚きすぎて声も出ない。

「おい、源。

お前のもん取り返しに来た。」

え…?

なにを言っているの?

その場にいる全員がぽかんとしている。

高橋くんを除いて。

「案外自分の気持ちに気づくの

早かったな。光。

あの時は気づくのが

遅かったせいで…。」

「やめろっ!」

光くんが怒鳴る。