切恋 〜涙の君に恋して〜


「うそー!?

本当だったんだー!

いやー、前から怪しいと思ってたんだ!

真洸、この前階段でのこと

見ちゃったしー!」

草壁の言葉を

これ以上聞きたくなかった。

「もういいよ。

真洸行くぞ。」

俺は草壁の手を取って

舞の横を通り過ぎた。

通り過ぎる時に見た舞の顔。

ものすごく切ない顔をしていた。

なんで、なんでそんなに

切ない顔するんだよ…。