学校の校門をくぐり階段を4階まで登る。
私たちのクラス1-5のクラスに入る。
支度が終わると私の席に美雪と七海が来る。
「ね、柚月〜。今日1時間目から数学とかやる気なくすよ〜。」
「え、数学だっけ?」
そういいながら机の中を探る。
嫌な予感しかしない。
やばい、やばい。
焦ってる私に気づいたのか、七海が同情の言葉をかけてくる。
「木地ちゃん、怒ると怖いよ。柚月ドンマイ!」
「あーもう!教科書借りてくる!」
教室を飛び出すと誰かに声をかけられた。
「あのー、良かったら貸すけど。」
あ、隣のクラスの立川くんだ。
立川くんの手には数学の教科書。
「え、本当に?ありがと!この恩はいつか必ず返します。」
「うん。あ、3時間目までに返してくれるかな?」
私は大きく頷いて教室に戻った。
キーンコーンカーンコーン
丁度良く予鈴がなって私は自分の席に着いた。
