「…事故に遭ったのか?」

え……

「や、遭ってないと思う…けど…。
途中車の音がしたけど、なんにもなかったの。
だからあたしここにいるんだと思う…けど…」

自信無さげに話すあたしに、腕を離して大きく溜め息を吐いた。

てゆうか…本当にこの人三浦君?

「……そんでスイッチ入っちまったってことか…」

「スイッチって…?」

「こっちの世界に入るスイッチ。」

こっちの世界?

「………………。」

「ようするに、ここは別世界。
俺もお前の知ってる三浦晴人じゃない。」

はい?

「…え?
あたし死んだの?
夢?訳わかんな……」

「死んでない。
死にかけて、こっちの世界と繋がったんだろう。」

「じゃあ、三浦君も…?」

「俺はこっち側の人間。」