こんなに美味しい物を1人で毎日食べてるの?
こんな広い部屋で?
誰も帰って来ない家で生活するのって、きっと孤独…

「三浦君。」

顔を上げる三浦君に、どきりとする。

「明日はあたしがご飯を作るね。」

一瞬驚いた様な目を丸くさせていたが、少し微笑んで頷いた。

…好きだな……

あたし、このまま目が覚めなかったらどうしよう。
このまま三浦君の家に住み着くのかな…


そのまま広いお風呂を借り、お母さんの部屋を借りてこれまた大きなベッドを占領させてもらった。

「じゃあ明日適当に起こすから。
おやすみ。」

「あ、お、おやすみなさい。
ありがとう!」

ちゃんと洗っているんだろう。
いい香りのするベッドカバーや枕。
慣れない事でいっぱいで、信じられない事もいっぱいで、疲れていたのかすぐに眠りに着いた。