「……そうか。」

「あの……」

考える素振りをする三浦君に、おずおずと話しかける。

「あたし、自分家に帰れないって事は、どこに行けばいいのかな?」

あぁ…とチラリと時計を見ると、鞄を持って扉まで歩き出した。

「俺の家に来ればいい。」

えっ!

三浦君の家……!??

固まっていると、早く。と顔をしかめた。
慌てて追いかける。

「三浦君の家って…だ、大丈夫なの?」

歩くペースが早くて、小走りになる。

「家誰もいねーからいいよ。」

誰もいない…?