日が沈んだ校舎裏の体育館に、懐かしい顔ぶれが次々と揃う。




「おっ!新婚さん、いらっしゃーい!」


「だからまだだって!」


「オレなんてさっき知ったんだぞ、一樹と尚が結婚するの」


「情報おっそーい。孤立してんじゃない?」


「マジ?超ショック〜!」




変わらないやり取りと、
みんなの笑顔。

まるで昔に戻ったみたい。



「そういえば、よく体育館借りれたよね。学校側に頼んだの?」


「え、尚知らないの?萩原君ここで先生してるんだよ」



そんなこと、全然知らなかった。



「そ、それで萩原君は?」


「職員会議で遅れるって言ってたけど……。あ、来た来た。萩原ー、久しぶりー」



渡り廊下の扉が開き、バスケットボールと大きなシューズが現れる。



「ようこそー。我が職場へ〜!」