雪が降りはじめたクリスマスの日。


私は数少ない友達と街を歩いていた。




本当、バカみたいに元気なやつ
なんでこんなやつと一緒にいるんだろ。
まあ、なんだかんだいって
落ち着くんだけどね。



とりあえず私と居てくれるこいつは
かなりの変わりもの。



別にスポーツやってるわけでもないのに
男か女か見分けがつかないくらいに
短い髪の毛。



邪魔だからといって切って
しまうまでは、とても長くて、
美人な人だったらしい。


本人が1人で語ってるだけだけどね。
でもその頃の写真、
お世辞じゃないけど美人だった。





問題なのはファッションだよ、
こいつは本当ありえない。


今日だってあほやんって叫びたかった。


せっかく私とのクリスマスデートなのに

下はスエット着て、またその上に
ダボダボのジャージ着て。

上なんかとりあえず重ね着。


もうちょいオシャレしてこいやああ!
まじ呆れてくるわ。


でもまあ、顔が童顔だし
スタイルもかなり良いから
ギリギリ男に間違われないかな?


「…………ーき! あまみや!おい!

ちーさーき! ちーさきっ!てば!」


「あ、ごめん。 なに?」


「もーごめんじゃないってば!
何回呼んだと思ってんだバカ!


てかお兄ちゃんに誕プレ買うんでしょ?
早く買って俺んち帰ろうぜ!」