帰り道,いつも…そしてさっきまでうるさかった葵が,急に静かにだった。
「せーちゃんは離婚とか再婚とか嫌やなかったん?」
突然葵から聞かれた内容に思わず,驚いて言葉が出なかった。
いつもはウザイくらい元気にニコニコ笑って話してくる葵が…
思い詰めたような顔をしていて,『興味があるから』とかいう理由で聞いたわけじゃないと分かったから。
「あっごめん!
今の質問は無神経やったな…」
私が返事を出来ないでいると,気分を害したと思ったのか謝られた。
「離婚は嫌じゃなかったよ。
というか,その時は何とも思わなかった。
母親も父親も,弟すらも私を無視して生活してたからね。」
淡々と話すと,何故か葵が傷付いた表情になった。
葵が気にすることじゃないよ。
普通はそう言うのかもしれないけど,私は敢えて声をかけず,話を続けた。
なんだか“違う”気がしたから。
「再婚したのはいつだか知らない。
いきなり家を出ていくことになって,こっちに来たら既に新しい母親がいた。
凄く優しい人だけど…私は苦手だった。
だってそんな人,間近にいなかったもの。」
何で誰にも言えてないことを葵にスラスラ話せているのか不思議だった。
「せーちゃんは離婚とか再婚とか嫌やなかったん?」
突然葵から聞かれた内容に思わず,驚いて言葉が出なかった。
いつもはウザイくらい元気にニコニコ笑って話してくる葵が…
思い詰めたような顔をしていて,『興味があるから』とかいう理由で聞いたわけじゃないと分かったから。
「あっごめん!
今の質問は無神経やったな…」
私が返事を出来ないでいると,気分を害したと思ったのか謝られた。
「離婚は嫌じゃなかったよ。
というか,その時は何とも思わなかった。
母親も父親も,弟すらも私を無視して生活してたからね。」
淡々と話すと,何故か葵が傷付いた表情になった。
葵が気にすることじゃないよ。
普通はそう言うのかもしれないけど,私は敢えて声をかけず,話を続けた。
なんだか“違う”気がしたから。
「再婚したのはいつだか知らない。
いきなり家を出ていくことになって,こっちに来たら既に新しい母親がいた。
凄く優しい人だけど…私は苦手だった。
だってそんな人,間近にいなかったもの。」
何で誰にも言えてないことを葵にスラスラ話せているのか不思議だった。



