そしてやっぱり苦手。


だって忘れてしまいそうになるから。


自分の“存在価値"というものを−…。


翠さんのいる家を出てタクシーに乗る。


翠さんから聞いた住所を伝え町並みを眺める。


実は私はまだ自分の住む場所を知らない。


だからか嫌な予感がするのは気のせいだろうか…?


あの家から車で15分…。


着いた所はまたまたとんでもないマンション。


外装だけで分かる。


高級マンションだ。


嫌な予感は当たったみたい。