その条件とは簡単なものだった。


“翠さんの所有しているマンションから選ぶこと。"


“お金の心配をしないこと。"


だった。


かなりありがたい条件に私は素直に頷いた。


家は適当に学校に近くこの家からは少し遠い所にした。



「静ちゃん!
 『お世話になりました』なんて言わないでよ〜。
 『行ってきます』って言ってほしいなっ」


「あ〜はいはい。
 じゃあ行ってきます…」


翠さんって本当に変。