「京介っ」


えっ…


今の声は…



「母さん…」


自分の耳を疑った。


こんなとこにいるはずがない。


信じたくない。


でも目に写ったのは紛れも無く母親と弟の京介だった。


幸い母親は気付いてなかった。


が,京介は私に気付いたらしい。


何か言いたそうだったが私は目を逸らした。



「せーちゃん?」


いつの間にか葵が私の目の前にいた。



「葵…」


私は葵にしがみついた。


何故か葵の顔を見て凄く安心したんだ。