チャララリラ〜♪


日も暮れて星が瞬きはじめた頃,突然鳴り響く私の携帯。


私は誰なのか気にもせず電話に出てしまった。



「もしも…」


「腹減ったんですけど。」


随分怒ってらっしゃる誰かさんからの電話に私は固まる。



「…音緒!?
 ごめんっ今何時?」


「もう8時なる。」


「すぐ帰る!!」


私は電話を切るなり『帰るね』と葵に言って走って帰る。


…つもりだったんだけど。


葵に腕を掴まれたせいで前に進めない。



「ちょっと葵!?
 ご飯作らなきゃ駄目なのっ
 怒られちゃう!!」