「気まずい雰囲気だったときに通り掛かって…思わず隠れてた。
 実が静に何かしたのかと思ったら音緒が話に割り込んでいって。
 そしたら実『先に千香に話したい』って言ってくれて…」


そう話す千香は凄く可愛かった。


『嬉しかったぁ』そう言う千香は涙を浮かべて幸せそうに笑っていた。


ずっと千香が笑っていてくれたら私も笑えるだろうか…


このときはそんなことを思った。



「静,開けるぞ。」


言葉と同時に開くドア。


声かける意味ないじゃん…