ベランダから見える星

「音緒は両親のことをどう思ってるんですか?」


「……恐怖。
 音緒くんにとっての親は“恐れ"以外の何者でもないと思うわ。
 特に父親は。」


「ありがとうございます。」


私は立ち上がり帰る支度をする。


もう日付は変わってしまっている。


急がなきゃ音緒が怒る。



「ちょっと待って。
 静一朗さ−ん!!」


玄関に向かう途中で呼び止められたと思ったら父親を呼ぶ翠さん。