だからといって千香はW女に通いたいなど言わないだろうから。


私は千香の親から預かっていた退学届けを校長室に出してきた。


ごめんね千香。


もっと早く気付いてあげられなくて。


ごめんね。


こんなやり方でしか貴女を守れなくて。


リムジンの中で涙ぐんでいると『頑張ったな』と頭を撫でてくれた音緒。


何も言ってないのに…



「千香…私頑張った?」


一生聞くことの出来ないだろう言葉をそっと呟いた。