ベランダから見える星

声の主は分かっていたけど,それを私は振り払った。



「そいつに何かしてお前がどうかなったら千香が泣く。」


その言葉を聞いて友紀から手を離す。


冷静な声で諭すのは…音緒だった。



「こいつが中心?」


音緒に聞かれたことに,頷いて答える私。


ふと音緒に目をやると少し離れたところに女の子が立っていた。


音緒の制服の裾を引っ張ると何も言ってないのに『協力者』と答えがきた。