ベランダから見える星

「その子金持ちで成績もよくて顔も可愛くてさ。
 私達は何でも手に入れてるあいつがむかついてて。
 たまたま空き教室から悲鳴聞こえてきたから中覗いたらそいつヤられてんの。
 まじ笑えたわ。
 いい気味だってね。」


……。


気付けば私は友紀の胸倉を掴んでいた。


友紀は声も出さず表情を強張らせている。



「むかついて?
 笑えて?
 いい気味だった?
 ふざけてんじゃないわよ!!」