そうケンカを売ると、すぐに本気にして乗っかる涼。
…ほんとガキか。
単純すぎて、良く言えば素直だけど悪く言えばただのポンコツだ。
「そういえば、涼の声聞こえたよ」
「…ああ、体育祭?そりゃな。俺の応援だからな」
「うん、ちょっとだけ感謝してる。
多分あれなかったら走れてなかった」
「…ちょっとだけかよ」
涼は私のお父さんが亡くなったのを知ってる。
私を走らせたのも、転んだときに走れって言ったのも、
普段の鬱陶しいのじゃなくて、ちゃんと私のためにしてくれたんだって分かった。
…気づくの遅かったけどね。

