千沙と3人で映画を観た。
隣には一ノ瀬くんが座った。
近い距離でずっと一緒にいれて、
それだけで幸せだった。

その日はクリスマスに近く、
街並みはクリスマス仕様にライトアップされていた。

外は寒かった。
すると、一ノ瀬くんは手袋を貸してくれた。

ねえ、どこまで優しいの?
これ以上、
好きにさせないでほしかった。
じゃないとわたしは、
きっと歯止めがきかなくなる。