いつものようにみおりと一ノ瀬くんと、三人でバスに乗り、他愛のない会話をしながら登校する。
「千沙とふたりで来週SPECっていう映画観にいくの!」
とわたしが言うと、一ノ瀬くんが
「え、まじで?俺も一緒に行ってもいい?その映画観に行きたかったんだよねー」
なんてことを言ってきたんだ。
「え・・・うん、いいよ、千沙に聞いてみるねっ」
内心はとてもとても嬉しかった。
でもそんな気持ちが誰にも気づかれないように、わたしは平然を保った。
でもどれだけ嬉しかったと思う?
泣きたくなるくらい、嬉しかったんだよ。

