私はそう思って、トボトボと歩き始めた


どっちにしろ
宮くんに会うのは気まずいなぁ




チャリン チャリン

後ろから自転車のベルの音がするから
振り返ってみると、


青いパーカーをきて自転車に乗った男の子が私の隣で止まった。


「…宮くん」

「…おはよ 佐野」

宮くんはそう言って自転車の後ろを指差して

「乗ってけ」
とまた言う。

「…でも」

「いいから 乗んな」