『…そう ならいいの
…お母さん 葵には千紘くんは
もったいないくらいのいい人だと思うわ?』

と優しくお母さんはと耳元で言う


「…なんで…そんなことお母さんがっ」


『お母さん 秘密にしてたんだけどね
この間のホテルの顔合わせの時
千紘くんに言ったのよ
「この縁談はなかったことにしない?」
って』


「…え⁉︎なんで…⁈」

あんなに千紘くんと結婚させたがって
いたのにっ


『だって、葵
千紘くんと結婚するのすごく嫌がってたじゃない?』

と少しふふっと笑いながら言った