「いらっしゃい、沖田君かい?ひさしぶりだな、都会に行く前にここで送別会したとき以来だね、がんばってるかい?」と言われたので俺は「元気で頑張ってますよ。」と言った。俺は店を見渡すと店員は何人か替わっているが店の雰囲気はそのままである。俺はこの居酒屋で楽しみなことがあった、亭主の娘である、ここで働いていたみたいだが今はどこにも見当たらない。亭主に聞いてみたら今日はデートみたいでいないらしい。前に会ったときは高校生だったがけっこうかわいかったので一目みたかったけど、いないなら仕方がない、ちょっと彼氏がいたことにショックをうけてしまったが…。 憲一が「あいつはまだ来てないのかな?」とつぶやいたら亭主が「牧村くんなら奥で待ってるよ、ビールは二杯目だ、あいかわらず酒豪ぶりが出てるよ。」といいながら大笑いしていた。おれたちは酔っぱらった牧村を知っているだけに急いで奥に向かった、ピッチをおとしてもらわなければ酔っばらいの牧村の世話をするだけで年が明けてしまって俺たちは楽しむことができないからだ、牧村は酒豪だが酒癖は悪く、周りの人たちの話の邪魔をするので俺たちは何回か、被害にあった人に謝る事が多かった。
