初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜

そして夜九時ごろ、おれは疲れはてて、凄く眠たいはずだがなかなか寝つけなかった。咲子ちゃんはどこに行ったんだろう?これだけ町中の人や警察が探しても見つからないことがあるんだ、俺たちのかくれんぼではどんなに駆使してもすぐに見つかるんだけどなぜだろうと考えた。バカなことを考えてしまったが、もし明日になっても見つからなかったら、このままいなくなってしまったらどうなるんだろう。もう一度会いたいし、手を繋いだのに話はしてないし、おれは自分の自己紹介もしていないから絶対に見つかってほしいと思った。そう思いながらも、祖母の話を信じるならいつ帰ってくるだろうと考えていた。 もし祖母の話が本当なら、なぜ未来に行ったんだろう? どの時代に行ったんだろう?もし未来に行ったとして無事だとは断言できないのに、祖母はなぜわかるんだろう、それにわざわざあんな話をしなくても、もう少しマシな嘘もありそうなんだが。祖母に明日、少し詳しく聞いてみようと思った。気がつくと俺は今日はずっと咲子ちゃんのことばかり考えていた、胸がドキドキして締め付けられそうになる、これはもしかして恋をしたのかもしれない、好きになったかもしれない。