初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜

そして夕方になり、俺たちは悔しそうにしながら家路に向かっていると祖母が俺たちをさがしていたみたいで祖母は疲れた感じだがやっと見つけたという顔をしてこちらに向かってきた。 「そうちゃん、ここにいたんだね。」と息を切らしながら言った、そしてみんなの顔をみて頭を撫でてくれた。俺たちは悔しくてたまらない気持ちが出たのか泣き出してしまった。そうすると祖母が「あの子なら大丈夫だよ、もう少ししたらちゃんと戻ってくるからね。」と言った。慰めの言葉のような感じはしなかった、まるで祖母は咲子ちゃんの居場所を知っているような言い草でおれたちに言った感じだった。そして近くの駄菓子屋(いつも行っていた駄菓子屋でまだ駄菓子屋のおばあちゃんは健在である)で「せっちゃん、ちょっと椅子を借りるよ、あとなにかお菓子をおくれ」と言っておれたちにお菓子をおごってくれた。おれの祖母と駄菓子屋のおばあちゃんは学生時代からずっと友人として付き合っていた。それをきいておれは祖母が羨ましかった、俺にもこんな友人がほしいと思った(現在では憲一と孝介がそうなりそうだ。) 祖母が「神社に纏わる言い伝えを話してあげるよ」とおれたちに言った。