初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜

おれは驚いた。祖母がいなくなっているなんて、はぐれたのか、どこかで倒れたのかとおもったがさっきまでここにいたのだからいなくなることはないだろう、女の子は親が見つかって戻ったかもしれないが祖母が自分でいなくなる理由はない。 みんなは女の子のことはおれと同じように親が見つかっても戻ったんだろうと思っていたみたいで何よりも祖母はいなくなったことに焦りを覚えた、危険だが二組に別れて探すことにした、おれと孝介と憲一、父親と孝介の妹という組み合わせだ。 人混みの中を探す父親たち、俺たちは少し高い塀になんとか登って周りを見渡しながら「おばあちゃーん」とみんなで叫びながら探したがいなかった。このままいなくなることはない、絶対見つかると自分に言い聞かし、全力で探した。そして父親たちがこちらに向かってきた、そして困り果てた顔で父親が「とりあえず、家に戻ってみよう、もしかしたら家に帰ってるかもしれない、みんなは心配しなくていいからね。」と言ってくれたものの、心配だけどここにいても仕方がないので家にいることを願いながら帰ろうとした。「宗ちゃん、どこだい」と聞こえたので声のした方を見ると祖母がおれを探していた。