自分の部屋に帰っては明かりもつけずに何度も泣いた、何度も叫んだ、自分の人生を呪うかのように。そんなことをしても俺の心は癒されず、咲子ちゃんもいない、傍にいてほしいと何度も願った、夢の中でもいい、出てきてほしいと願ったこともある、そして何よりも咲子ちゃんに会えるならと思って何度も死のうと考えた、咲子ちゃんに挫けずに頑張ると誓ったが俺が思っている以上に苦しく悲しくそして寂しいと感じる日々が過ぎていった、何年もずっと同じ繰り返しだった。 今思うと今までの人生で一番苦しかった日々だった、いい思い出とはいえないがこの苦しみを乗り越えられたような気がする、今は咲子ちゃんの思い出を思い出しても苦しく悲しくそして寂しいという気持ちは一番辛かった時期に比べたらほとんどなくなったが、俺の心の中に不思議な感じの虚しさだけが風のように通りすぎている感じがする、冷たくて凍えてしまいそうな風で時々、俺の胸をしめつける。この風はどれだけ時間が経ってもどれだけ強くなっても俺の心の中で変わる事がないだろう、咲子ちゃんが俺の目の前に現れない限りはずっと残っているだろう、心のどこかでまだ咲子に傍にいてほしいと感じるからだ。
