初恋の女の子〜あの子にあえたなら〜

俺はこの事実を話さずに咲子ちゃんには咲子さんは留学しているという事にした、立花さんには咲子さんの実家で待機してもらうことにした。 俺は咲子ちゃんが待つ公園に向かった、目からは涙がまだ出てきていた、この涙を隠さなければならない、こんなに辛いのは初めてだ、バスの中で話したようなまた会えるからその間が寂しいから悲しんでいた悲しみは今の悲しみの比でない、今の悲しみは俺と咲子ちゃんは二度と会うことはできないという悲しみだ、こんなに好きになったのにもう二度と会うことができない、しかも願い事を叶えたら二度と会うことがない事を咲子ちゃんは知らない、知らせることすらしないほうがいい、いや知らせないべきである、知らせてしまったら過去に戻らないだろう、戻ったとしても生きる気力を亡くしてしまうだろう、今の時代に残っても咲子ちゃんが二十歳を過ぎて生き続ける保証はないだろう。 こんなに絶望的な未来があるのか、咲子ちゃんにとって未来がこんな形で終わってしまうのだ、誰のせいでもない、病気にならないように、死なないようにすることも難しい、俺ができることは何もなかった、生きている時間を見守ることさえもできないのだ。