咲子ちゃんは俺の事をずっと思っていてくれていた、十数年会えなく寂しかったはずなのに頑張っていたんだ、俺は咲子ちゃんがいるのに俺の事を忘れたらどうしようとか他に好きな人ができていたら寂しいとか考えてしまっていたのが情けなかった。そして今まで俺は頭の隅の方で疑問を抱いていた事があった、それは咲子ちゃんと俺の祖母がこの時代にタイムスリップをして来たかということだった、祖母の方は俺たちを見るためにこの時代に来たと思う、だが咲子ちゃんは二十歳になった自分を見たかったはずだが、二十歳になったのはこの時代から数年前である、願い通りなら数年前にタイムスリップしてきたはずである、なぜそうならなかったかは、タイムスリップが今の時代以前はできなかったのだ。 多分、同一人物が同じ時代にいることはできない、つまりは咲子ちゃんと咲子さん(大人になった咲子ちゃん)が同じ時間を過ごす事はできないみたいだ、だから咲子さんが亡くなったあとでないと時の神様は咲子ちゃんをタイムスリップさせることができなかったはずた、咲子さんが亡くなったのは大晦日ごろで咲子ちゃんがタイムスリップしてきたのは正月になってからだからつじつまが合う。
