それは咲子ちゃんも同じみたいだった、電車の中はおとなしくしておかないといけないが、新幹線の中はある程度騒いでいても満席でない限りは怒られないだろう、しかしお酒を飲みすぎて泥酔い状態の乗客もいるので、そんな大人を見せたくないのか、歩き回らないようにと言われていた。 俺たちの回りには泥酔い状態の乗客はいないようなのでよかった、しかし、満席でないが乗客は段々と増えてきているようだ。 咲子ちゃんは景色をみては自分が珍しいと思うものがあれば、俺を呼んで一緒に見たり咲子ちゃんがわからないものならわかる限り俺は説明をした、俺は兄弟がいなかったので年下を相手をあまりしたことがない、だからなんだろうか、普通なら何かがある度に呼ばれていたら、相手にしたくなくなってくるものだが俺はその行為が新鮮なようで、もっと呼んでほしいと思ってしまう、もしかしたら両親も昔、おれが新幹線に乗って珍しそうにしていたり、騒いだりしているのをみてこんな気持ちになっていたかもしれない。 咲子ちゃんがまた俺を呼んだ、また珍しいものが見えたのだろうと思ったら違っていた、咲子ちゃんは俺に「トイレ行きたくなってきた、どうしよう?」と言った。
