孝介は女グセもわるかった。一年前に彼女がいたんだが、元カノとよりを戻すからと言って、その時の彼女と別れようとしたが、その彼女も身を引くことがなく修羅場になっていることがあった。くわしくは聞いてなかったのでまた詳しくきいてみたいものだ。 一見、気の合いそうもない三人だがそれぞれが違う道を歩んでいるからだろうか最近、より気が合うようになってきた。共通することは飲んで騒ぐのが好きなことぐらいだがこれは大事なことだと思う。亭主がビールを持ってきたのでとりあえず「かんばーい。」と静かな感じだが楽しい一時の始まりである。話題はいつもながら孝介が自分の事を話して憲一が適当に返して、おれは頷くだけだが、時にわからない問いや憲一が困ったことにに関しては俺にふってくるので俺はアタフタして答えられなかったり、ハチャメチャな答えを言ったりして二人に笑われるというパターンがほとんどでこの感じが全く飽きずに定着している。今回は三人で集まるのは二年ぶりで本当に今、この瞬間がなんともいえず、俺は幸せな気分になっている。しかし今回は途中から俺に対する質問が多くなっていった、この二人がここまで俺に食いつくのは初めてだ。
