「許さない!許さない!」
ブワッと少女の周りに大きく風が吹く。
リビングの物がすべて飛んでいく。
窓ガラスも割れていく
「お、お姉ちゃん…」
弟の声は一切入ってこない
少女の頭の中はただ、大切な物を台無しにされた
怒りしかなかった
その時
パリンッ!!
「痛っ!!」
そんな声が聞こえ、声の方を見ると弟の左腕から
ダラダラと血が流れていたのだ。
少女はそこでようやく我に返り、暴走が止まったのだ。
少女はゆっくりと弟に近づく
「ご、ごめん、ごめん、ごめん」
幼い少女には怪我をしている弟を、どう助ければいいのか
分からなかった。ただ謝るしかなかった。謝っても謝っても血は
止まらない。弟も泣き止まない。少女は戸惑うしかなかった
その時
「「ただいま」」
両親が帰ってきたのだ。少女は少しホッとした。
両親がリビングに入り、その光景に目を見開いた。
二人の目にはぐちゃぐちゃになったリビング、左腕から血を
流し大泣きしている弟。その近くに立つ少女。
二人はすぐに弟に駆け寄る
「どうしたの!?何があったの!?」
母親はすぐにハンカチで弟の腕を止血する。
その光景を少女は茫然と見ていた

