ある日の放課後
いつものように旧校舎の校長室に向かう
「何してんの?」
思わず聞いてしまった。いや、この現場を見ればあたしじゃなくても聞いてしまうだろう
なぜなら、
一番勉強に無縁そうな南が教科書とノートを開いて勉強をしているからだ
いや、これはあたしの目が可笑しいのか?眼科に行った方がいいのか?
するとそこへ秋が入ってきた
「どうした蓮。入口に立って」
「ねぇ秋、あたしの目が可笑しくなったのかな?南が勉強してる。これって幻覚?」
「大丈夫だ、俺にも勉強してる南が見えてる」
「やっぱりか!」
どうした南!いきなり真面目ちゃんキャラに変更か?
すぐさま南の隣に行きポンと肩に手を置く。
「ああ?何だよ!俺は今勉強中なんだよ!」
「やめとけ、お前にそのキャラは無理だ」
「何の話をしてんだよ!」
「南がキャラ変するって言うから、やめとけって注意してる」
「誰もキャラ変するなんて言ってねーわ!!」
「じゃあ、何で勉強してんの?」
「お前、知らねぇの?」
「だから何が?」
「来週テ「バンッ!!」」
入口から大きな音がしたから、そっちを見ると湊が勉強道具を持って泣きそうな顔をしていた
「ど、どうしたの湊?」
「陽介は?」
「今日はあいつ来ねぇぞ」