父さんも母さんも俺を捨てた
裏切った
母さん、一人にしないでって言ったよね?
なのに俺は一人にするのか?
父さんの笑顔も母さんの笑顔も全部嘘だった
「もう…誰も…信じない…」
そのあとはほとんど覚えていない
ただ、夜の街で秋に拾われたところからは覚えている
そして陽介、南、彩人、に出会ってこいつらなら信じれると思った
「だから、秋、陽介、南、彩人は大事な仲間だ。幻滅した?捨てられた子だって」
ああ、そうかまた裏切られるのが怖いんだ
だからわざと突き放すような言い方をするんだ
「幻滅なんかしない。かわいそうな子だとも思わない。だって湊君の辛い気持ちを知ってるのは湊君だけでしょ?湊君の辛くて苦しい気持ちも知らないあたしが同情するのはおかしいでしょ?」
「蓮…」
「ただね?今もずっとこのままでいいわけない。これからいろんな人と関わっていく。
その人たちがみんな裏切るわけじゃない」
「うん…」
「だから逃げずに戦お?あたしも手伝うから」
「ほんとか?」
「うん!無理しないように頑張ろ!」
「蓮が手伝ってくれるなら頑張る!」
この時初めて湊君の笑顔を見た
「蓮」
「ん?」
「ありがと…」

