そして数日後、学校中にある噂が広がり始めた。
想い人、朱音が不良のサボり魔、という噂が。
だが涼雅くんは知っていた。そんなこと、とっくの昔に。
今回噂として流れたのは、不良グループが問題行動をおかし、そこに朱音がいたからだ。
孝介はその噂に心底悲しんでいた。
唯一の友達が悲しむその姿に、涼雅はある決意をする。
あの子を更生させてあげよう!と。
そしてお近づきになろう!と。
でも意外にチキンだった涼雅くんは話しかけることができず数日が過ぎた。
そしてできた、絶好のチャンス。
彼女がまた、「兄さん兄さん兄さん愛してる兄さん兄さん」とブツブツ言っていたのだ。
涼雅くんは思い切って声をかけた。
「さっきの、バラされたくなかったら俺に付きあえ」
背の低い彼女の肩に手を置き、ニッコリ微笑んだ。
だがその顔、ゲス顔である。
「は?なんですか?」
声をかけられた、それに涼雅は嬉しくなる。
「孝介に言われたんだろ?こんなストーカーじみたこと止めろって」
「兄さん!?」
「俺に付きあえ。そしたらバラさないでやるよ」
朱音は、悔しそうにコクリと頷いた。
