「うえーん……痛いよぉ……」 「注射くらい我慢しろよなー、泣き虫」 「悠くん酷い~!」 そう言って俺の頭をポコポコと叩いてくる。 今日も病院のベットの上で、注射の痛みに耐えている幼なじみのお見舞いに来た。 「愛夏だって頑張ってるの!」 「あーはいはい。分かってますよー」 俺達__愛夏と俺はまだ小学校4年生だ。 でも、愛夏はある病気と小学校にあがる前から闘っている。 だから、数え切れない程の入退院を繰り返していた。