帝国湯へ、いらっしゃい


「ええっ!?」


「琴、夜の営みも妻の立派な仕事だぞ」

「そうだぞ琴、龍ちゃんがかわいそうだろ」



この、おっちゃんらを誰か止めて


「一昔前ならともかく、今はヤリたい放題の世の中になったんだから」

「そうだ、そうだ。婚前交渉し放題だ」



さっきまでは、妻だのなんだの言ってたくせに
いきなり婚前交渉にまで話が戻るし

メチャクチャだ



それより、琴ってからかわれると不機嫌になるから後が面倒だし
そろそろ終わりにしないと


「ちゃんと三つ指立てて龍ちゃんの家に行って来い!!」

「ほんのり頬を染めながら“よろしくお願いします”と言うんだ!」



あーもう。誰か助けて


「~~ーーー!!!!龍ちゃん!!!」

「………はい」


「何をこの二人に話してるのさっ!!」

むしろ、何も言ってないんだけど



「龍ちゃんのバカッ!!デリカシーがないよっ!」と叫んで行ってしまった


「あーあ、龍ちゃん怒られたな」

「怒った女は面倒なんだよな」



「……あんたらのせいでしょ」



もう、余計なことしてくれちゃって

ますますエッチできるような雰囲気が余計に遠のいたじゃないか