「はい、詰んだ」
「くっそー」
「ま、最初のころよりはマシになったんじゃないか?」
タケさんの家
「ちっとも実感がないけど」
畳の上にゴロンと横になった
「龍ちゃん」
「んー?」
「琴と何かあったか」
「………何もない」
「嘘つけよ。今週は銭湯に一度も来なかったな」
行ったよ………最後だったけど
「祭りの日だけど、琴があれだけ人を無視するのは珍しい。何かがあっただろ」
………………
「と、ゴンちゃんが言っていた」
「タケさんじゃないんかい」
「で、ゴンちゃんに聞き出して来いって言われたから、聞いてるんだ。だから教えろ」
「すっげー強引だなあ」
起き上がった
「何かする前になくなったんだ」
「分かりずれえな」
あーもう
「デートに誘ってオッケーもらった割りには、
反応がイマイチだった。以上」
「いつだ?」
「今週末」
「はあ?今日、日曜じゃねえか。どうすんだよ」

