「っ、亮ちゃん…!?」
目の前には、生きていた頃と同じ笑顔で笑う亮ちゃんが居た。
私は驚いて飛び起きる。
「つ、なんで亮ちゃんが…!?」
「なんでって…そりゃあ遥が俺んち来て昼寝して…」
「っ昼寝?ここ、亮ちゃんのお家なの?」
「遥、お前まだ寝ぼけてるのか?」
困ったように笑って、私の頭を撫でる亮ちゃん。
私の頭は混乱状態だ。
だって、死んだはずの亮ちゃんが目の前に居て、笑って私の頭を撫でている。
感触もリアルで、さりげなく太ももをつねってみても痛い。
「亮ちゃん今日何日!?」
「何日ってそりゃあ、8月20日だけど。」
8月20日?
私はハッとする。
8月20日は、亮ちゃんが死ぬ三日前。
どうやら私の意識は、亮ちゃんが死ぬ前の過去にタイムスリップしてきたみたいだ。