亮ちゃんが亡くなってから、4ヶ月がたった12月。
亮ちゃんの居ない生活に、少しだけ慣れてきた私。
でも、まだどこかで亮ちゃんを探している自分がいる。
学校が休みの休日。
私は外に出掛ける気力もなく、リビングに座りテレビを見る。
すると、お母さんが洗濯物を干し終えたのかベランダから出てくる。
「寒い寒い。もうすぐクリスマスだから冷え込みもひどいわねぇ。」
寒そうに手をこすりあわせているお母さんを横目に、私はぼーっとテレビを見つめる。
今年のクリスマスは、亮ちゃんと一緒にケーキを食べて、お祝いするって決めていたのに。
テレビの画面に映し出されるクリスマス特集の番組。
これ以上、見たくなくて電源を消す。
台所で、お母さんが夕飯の支度をしている。
私は、その後ろ姿をぼーっと見つめる。
「今日は遥も好きなシチューだからね。寒いから、すぐ暖まるでしょ?」
「うん、そうだね。」
材料を切って鍋に入れていく。
「あら、シチューの素が切れちゃった。買い置きしてないから買いに行かなきゃ!」
あたふたと慌て始めるお母さん。
仕方ない、買いにいってあげよう。
「お母さん、私買いにいってくるよ。いつものでいい?」
「あら、珍しいわね。じゃ、いつものでお願いね。」
「わかった。」
部屋にいって着替え、家を出る。
外は思っていた以上に冷え込んでいて、寒くて身が縮こまるのが分かった。
早足で近くのスーパーに向かって歩いていると、スーパーの隣にある公園で小学生くらいの男の子達が遊んでいる姿が見える。
「元気だなぁ…うぅ、さむっ。」
そう言って公園の前を通りすぎようとしたときだった。
ーーーキキーッ!!!ーーー
耳に刺さるようなブレーキ音がして、振り向けば後ろには一台の車が迫っている。
引かれる!
そう思って目を強く閉じれば、誰かの悲鳴を聞いたのを最後に、私の意識は途絶えた。
