タイムスリップなんて、アニメや漫画の世界だけの事であって。
私にそれが起きるなんてまだ信じられなくて、ぽかんとしている私に、亮ちゃんは不思議そうに顔をのぞきこんでくる。
「どうした?遥」
「っ!」
私を、心配するような表情でみつめてくる亮ちゃん。
亮ちゃんの目が、私を映し出す。
何ヵ月ぶりだろうか、こうして亮ちゃんが私の目を見てくれたのは。
あんなにも会いたかった、亮ちゃんが目の前にいる。
亮ちゃん、亮ちゃん、亮ちゃん。
「っ、ひっく、亮ちゃんっ!」
「は、遥?どうした?」
泣き出した私に、ビックリする亮ちゃん。
なんでもないよって言いたいけど、喋れなくて頭を横にぶんぶんふる。
「ほんとに、泣き虫だなぁ。」
困ったように笑って、私を優しく抱き締めてくれた亮ちゃん。
背中に手を回し、小さな子供をあやすようにぽんぽん叩いてくれる。
あぁ、私、この亮ちゃんの体温が好きだったんだ。
思い出される、亮ちゃんの温もり、感触。
