「あーのー…」





今、ドキドキしながら


斉藤さんに話しかけてます!




「なに?」




「あ…あの…」




「…」




「…」




重い沈黙。



先に破ったのは、




向こうの方だった





「ねぇ」





「なっ、何?」




「紗梨って呼んでい?




「ぇ……う…うん!」




「紗梨……あたしも呼び捨てでいいから」




「み…雅…」








「お、仲良くなったみたいだねー」




「蓮君!」



「誰…」



「俺、白井蓮よろしく」



「…よろしく」



わ、クールだぁ…






「おい…蓮!!」



「ん?」




駆けてきた人…



この人…誰だっけ




「あれ?蓮條?」




どこかで会ったような…




「もしかして、会ったの覚えてない?」




「ハイ…スイマセン」




「ははっ、俺は田中遥。こんな名前でも男だからw」




「!!」



この人か!!



名前から見て女子だと思ってた!



ゴメンナサイ…




「そいやぁ虎は…?」



虎!?



「あーたぶん屋上だろ」




誰!?



「あ、まだ虎の紹介してねぇなw」





「…ハイ」





「入学式ん時に柴崎龍っていただろ?」




「ハイ」




あのいきなり呼び捨てにした人ね…




「虎はそいつとの双子w」









「双子?」




「うん、でも二卵性らしいからそこまでソックリじゃぁないよw」




「へぇ」




龍と虎…


名前、かっこいいなぁ





「ちなみに虎はスゲェ遊び人だから、気をつけな☆」



「!?」