あれ、水沢くんちの車だったんだ。
でも車のドアあけてたのって橘さんじゃなかったよね?
いつも橘さんしか来たことないからなんだか不思議な気分。
と、思い帰る支度を終えたときにちょうどブレザーのポケットの中にあるスマホが振動した。
メッセージ……?
『水沢 佳人:橘が裏門まで迎えきてるから、僕の家まで一緒に来て。来なかったら許さない』
……最後の“来なかったら許さない”に恐怖を感じるのは私だけだろうか。
と、とりあえず裏門に行かなきゃ。
橘さんを待たせちゃいけないと思い、私は足早に校舎をでた。
そして橘さんの車に乗り、私は水沢くんの家へと向かったのであった。
……これからなにがあるのか、知らずに。