キミの主導権、僕のもの




というか、天然を超えている気がする……。




水沢くんとは別の意味で、おそるべしお方だ。




あはは、と笑いがこぼれる。




「そうだ佳人。書斎にある机の右の一番下の引き出しからとってきてもらいたいものがあるんだけど、頼めるかな?」



「……いいけど」




すると急にお父さんがそう言いだし、水沢くんはリビングから出て行ってしまった。




突然のお父さんとふたりきり。




目が合い、私は思わず笑いかける。




い、いきなりお父さんとふたりになってしまった。




なにか話をしたほうが……。




でも、なにを話したら……。




急にこの状況になったから、気の利く話題のひとつも思いつかない。




な、なに話そう。




えっと……。






「野上さん」