キミの主導権、僕のもの





笑顔がま、まぶしい……。




でも目が笑ってない。




そんな水沢くんに向かって私は『お、おはよう……』と小さめに返事をする。





サアヤちゃんはふつうに『あ、おはよう水沢くん』と軽くあいさつを交わし。





最後に汪爾くんは『どーも』とそっけなく、そしてニヤッと笑みを水沢くんに向けた。





……あれ?




そこで水沢くんの視線が私の肩らへんに注がれていることに気づく。





……ハッ!





『お、汪爾くん! ちょ、 腕どかして……!』




『いーじゃん。俺とユズコの仲だろ?』





汪爾くんの腕が未だに私の肩に回されていたことに気づいて、急いで離れるように言うけど汪爾くんはそんなことを言って離れる気配はない。




汪爾くん、はやく離れて……!




じゃないと私の命が……!!





『野上さんと獅童くんて、仲いいんだね。うらやましいな』