ダメだ、今度は泣きそう。
ジワリと涙が浮かんだ、そのときだった。
「わ……っ」
急に手を引かれだかと思うと、次はぎゅうっと抱きしめられて。
そのまま流れるように、私たちの体はベッドに横たわった。
え。
え……?
なにが起きているのか。
どうして抱きしめられているのか、分からない。
耳にはドキン、ドキンと規則的にきこえる水沢くんの胸の音が入ってくる。
……ん?
あ、あれ。
規則的だと思っていた胸の音は、時間がたつにつれて速くなっていく。
すごくドキドキいってる……。
わ、私の……じゃないよね?
私の心臓もドキドキいってるけど、自分のがこんなよく聞こえるわけないし。
ということは、やっぱりこの速い胸の音は水沢くんのものだ。


